酒飲み支配人が教える日本酒の選び方。京都に来たら日本酒を。

お食事 コラム 日本語

アラフォー酒飲みとして少しさみしいのは、日本酒を共に楽しめる仲間が少ないこと。

学生のときに安くてまずい日本酒を飲まされて、悪酔いしてそのまま苦手に・・・というあるあるな流れの人も多いですよね。

日本酒 出荷量
(出典:日本酒をめぐる状況 – 農林水産省)

上の図の通り日本酒の出荷量自体は減少の一途をたどっています。ただ、一方で出荷される日本酒の中で、質が高いお酒の割合は増えてもいます。

昔の映画なんかに出てくる、アル中のおじさんが抱えている一升瓶のようなお酒はあまり飲まれなくなてきているわけですね。

そんなわけで、今日は酒呑みであり、京都のホテルのマネージャーとしてお客様に飲食店をご案内している立場から日本酒の選び方、京都でなにを飲むべきなのか、個人的なオススメをご紹介したいと思います。

最後まで読んで頂ければ、きちんとした日本酒を選べばとても美味しいし、悪酔いなどしないこと、日本食に最も合うお酒であることがおわかりいただけると思います。

フランス人やイタリア人にワインの話をすると必ずと言ってよいほど色々な話をしてくれます。お酒が飲めない人は別ですが、お酒を嗜む日本人の方は(日本人じゃなくても)、是非チェックしてください!

  • 良い日本酒を選ぶためにまずは醸造アルコールを知ろう
  • 流行りの日本酒「獺祭」と精米歩合の関係性
  • 京都でお酒、なにを飲む?

この記事を書いている僕はアラフォーの大酒飲みです。毎日ビール→日本酒かワイン→焼酎かウイスキーもしくはその他という流れでお酒を嗜んでおりますし、美味しいものを食べるのも大好きなので、それなりに信用してもらって大丈夫だと思います(笑)

この記事についてはPodcastでも解説しています。読むのがかったるい方はコチラもどうぞ!

良い日本酒を選ぶためにまずは醸造アルコールを知ろう

日本酒、醸造アルコール

「美味しんぼ」なんかでボロクソに叩かれていたので、知っている人もいるかも知れませんが、日本酒を選ぶときにまず出てくるのがこの醸造アルコールです。

もともと戦後のコメ不足のときに、日本酒をたくさん作るために工業的に醸造したアルコールを添加したときから、今でも使われているそうです。

同じ醸造酒であるワインと言えばぶどうだけで作るのが当たり前ということで、結構断罪されたりしています。

日本酒を飲むと悪酔いして、翌日アタマがガンガンする・・・というのはこの醸造アルコールが犯人だと言われており、全体的に美味しくないのでまずはこれが入ってないお酒を選ぶのをオススメしています。

見分け方は簡単です。ラベルに「醸造アルコール」って書いてあります(笑)また、ラベル「純米」という言葉が入っていれば、それは醸造アルコールが入っていないものです。

論争も結構ある

僕自身があまり好きじゃないので、醸造アルコールをつい悪者にしてしまいますが、お酒好きの中には「醸造アルコール入りでも良い酒もある!」派の方もいらっしゃいます。

酒造技術の発達やお米の安定供給などによるものですが、たしかに悪くないお酒もあります。

が、未だに不味い物も多いし、初心者には向かない(というか上手に選べない)と思うので、まずは純米酒で日本酒を楽しんでしまうのがオススメです。

日本酒を好きになってみると、「醸造アルコール入りのお酒しかないお店」でも飲むようになるので、そのとき味わってみれば良いと思います。回転寿司なんかでは選択肢がないので僕もあるお酒を飲みます(ないよりはマシと言う酒飲みの卑しい性質です 笑)。

流行りの獺祭と精米歩合の関係性

日本酒 獺祭

お酒にはあまり興味がない人でも最近「獺祭(だっさい)」という言葉は見聞きしたことがあるかもしれません。

山口県の旭酒造が作っているお酒で、その華やかな香りと飲みやすさで一気に人気酒としてメジャーな存在になりました。

その獺祭の大きな特徴が「精米歩合」です。

精米歩合とは?

僕らが普段食べている白いご飯ももとは玄米です。それを精米して食べているわけですが、その精米している割合=精米歩合は90-92%と言われています。

日本酒を作る時はもう少し磨く(削る)ので、720mlの瓶で千円台で売っている日本酒なら50~65%程度のものが多いです。半分近くは削ってしまうということですね。

お米の外側は雑味になる成分が多いので、基本的には「削れば削るほど美味しいお酒になる。」と考えればOKです。

で、件の獺祭は二割三分。つまり、23%です。77%削っちゃってるわけです。これが話題を呼んで人気になりました。

とは言え50%程度でもとても美味しいお酒もたくさんありますので、そこまでこだわる必要もありません。例えばスーパーで知らないお酒の中から選ぶときに参考にすると言った使い方で良いと思います。

ちなみに獺祭の味わいですが、ボク個人はそこまで・・・といった感じです(笑)確かに雑味がなく、美味しいのですが、なんだか面白みが無いというか、それほどでもないというか。

77%の部分にも僕の好きな味がたくさん入っているのだと思います(笑)

京都でお酒、なにを飲む?

京都 日本酒

さて、では京都に来たらなにを飲むか、という話です。

フレンチやイタリアンなど美味しいお店もたくさんありますが、京都に来たらやはり和食という人も多いでしょう。東京者の僕ですが、やはり(店を選べば)京都の和食は美味しいです。そして和食に最高に合うお酒は日本酒です。

お米で出来てるんだからある意味当たり前です(笑)

京都のお酒

もちろん「京都のお酒」も候補に上がります。日本酒に限らずお酒は地の水から作りますので、地産地消向きの飲み物と言えます。

有名なところでは、澤屋まつもと、玉川、英勲、月の桂などでしょうか。月の桂は一時期気にって自宅に常備していました。

ところが、不思議なことに京都の料理屋さんに行くと京都のお酒はおいていないことが結構多いです。日本中の産地から美味しいものを選んでおいているという感じ。「京の酒」というブランドで東京あたりに高く売ってるんじゃないかと邪推するのは僕だけでしょうか(笑)

なので、京都のお酒は酒屋さんか、日本酒バーみたいな所で楽しむのもありです。

三条河原町付近にあるこの「酒屋くぼしま」さんは酒屋さんですが、店内で試飲出来ます。といえば当たり前に聞こえるかもしれませんが、このお店のスゴイところは「店中の全種類を試飲できる」事。

1杯500円で頂けますので、食事の前に立ち寄ってお土産に京都のお酒を買って行くなんてのも良いと思います。

こちらは四条縄手近くにある「轍」さん。常時数十種類の日本酒がおいてあり、1杯500円で飲むことが出来ます。バーっぽい店内なので食べ物は大したこと無いかと思いきや、食事も美味しいです。カジュアルに和食と日本酒を楽しみたいならオススメです(^^)

京都でなにを呑むか

京都にお泊りに来る日本人のお客様の平均宿泊日数は2泊前後です。となれば、たくさんのお店をご紹介しても無理があるので、最近ではご予算や志向に合わせて主に3店舗をご紹介しています。

どれも美味しい和食と美味しいお酒がいただける素晴らしいお店です。

あおい
うり
花鏡

(五十音順です。)

それぞれ独立した記事を書いているので、詳しくはリンク先を見ていただきたくとして、日本酒についてお話すると、

あおいさんは超フレンドリー(大阪人に大阪人だと思われる京都人です)な女将さんがお酒好きで、数少ない休みを使って酒蔵に行って仕入れてくるほど。なので、毎回違うお酒を飲むことが出来ます。

銘柄を伝える必要はなく、自分のお酒の好みを伝えるだけでOK。僕が行ったら「僕の好きそうなやつください」で美味しいお酒を飲めますし、初心者なら初心者と伝えれば食べている料理にあった飲みやすいお酒を出してくれるはずです。

女将さんは英語は話せないはずなのに、外国人のお客様を送り込んでも何故か盛り上がって大満足して帰ってくる不思議で、そしてオススメなお店です。

うりさんは本格的な和食に、日本酒を合わせて出してくれます。とは言えここに行くと頼むのは、コチラ。

新潟県のお酒「〆張鶴 純」です。もちろん純米吟醸酒、精米歩合は50%。とても風味の良い、飲みやすい、食事にも合うお酒です。女性や初心者にもオススメできるお酒なので「うり」に行かれるなら是非飲んでみてください。

もちろんお店の人に好みを伝えてもちょうど良いお酒を出してくれます。

あおいさんとうりさんはだいたい一人5,000円くらいですが、もう少し予算がある方は花鏡さんもオススメ。ランチコースで5,000円、ディナーコースで10,000円からですが、ここはオーナーシェフがソムリエと利酒師のダブルライセンスです(調理師も入れたらトリプルだと思いますが)

コース料理専門店だけあって料理もお酒もその時一番おいしい物をを味わうことが出来ます。コースに合わせてお酒を選んでくれるペアリングオプションがありますので、そちらを選んで全てをシェフに任せてしまうのがベスト。

もちろんグラス単位で頼む場合にもシェフに相談すれば最適な一杯を出してくれます。

旬の物を食べる

少しお酒から話は逸れますが、ここにあげた店舗は旬を外れたものを出しません。京都名物のしめ鯖にもハモにも当然ながら旬があります。

観光客目当てのいい加減なお店では通年出してたりするのですが、そもそも四季のある日本の食事は、旬を味わうのが醍醐味の一つです。

ついつい「京都に来たから鯖寿司とハモ天を」なんて思いがちですが、それでは本当に美味しいものは食べられないでしょう。鯖寿司はともかくハモはそういういい加減なお店で食べると骨切りが甘くて食べられたものではありません。

せっかく京都に来て頂いたお客様にはしっかりとした美味しいものを食べていただきたい。この想いだけでやっているブログです。この3店舗以外にもご予算や趣向に合わせてオススメのお店はありますので、是非ご相談ください。

まとめ

京都 日本酒 まとめ

いかがでしたでしょうか。本当は「初心者にオススメの日本酒○選」みたいな項を書こうと思っていたのですが、だいぶ長くなってきたので今回はここまでにしておきます(笑)。

京都に旅行に来られる方は、日本の文化歴史に触れたいという動機が少なからずあると思います。

日本人ほど酒食にこだわって来た国民もあまりいませんし、ワインに比べ過小評価されている日本酒は世界に誇れる素晴らしいお酒です。

是非この記事を参考に、京の美味しい和食と、日本の美味しいお酒を楽しんで頂ければ幸いです。

なお、京都は歴史的に鮮魚に弱いので、寿司・刺し身の類は別の土地、例えば東京や北海道や北陸や四国、九州などで楽しまれることをオススメします(笑)